成長期とトレーニング

あなたの成長は今どの時期?

成長のピーク平均
女子男子
身長11歳13歳
体重13歳15歳

成長の特徴

  • 日本人は早熟傾向(海外にくらべ約2年程度早い)
  • 身長の伸びが落ち着いてくると、体重が増え始める
  • 骨格は下腿⇒大腿⇒前腕⇒上腕⇒胸郭の順に成長が起こる

成長速度曲線

「成長速度曲線」とは、横軸を測定時の年齢、縦軸を身長の伸び幅としたグラフで、その年齢での身長の変化量、すなわち成長速度を表したものです。

横軸
(測定時)年齢
縦軸
成長速度=身長の伸び幅(変化量)を表しています

ピークは、身長の伸び幅が最大になる時期で、身長がそこで止まるわけではありません

第1相
思春期の第二次成長が開始するまで
第2相
第二次成長が活発な期間
第3相
成長のピークから1年間に身長の伸びが1㎝未満になるまで
第4相
成長終了後

成長速度曲線によって、現在の身体の成長がどの時期にあるのかを知ることができ、各時期に応じたトレーニングを行うことで、ケガの予防、成長の促進、身体の強化を期待できます。

選手の成長を実際に調べてみよう!

チームコーチの皆様、保護者の皆様へ

選手個々の成長状況を確認し、下の「成長期におけるトレーニング」を練習のヒントにしていただくと、選手の「ケガの予防」「技術の向上」につながると思います。

成長速度曲線を調べる
  1. 3か月ごとに身長の欄に書き込みます。
  2. 「今回の身長」―「前回の身長」=「伸び幅」を算出し、記載します。
  3. その値を、図のようにシートに●を書き込んでいくと、成長速度曲線が描かれ、今どの時期にあるかわかります。

成長期におけるトレーニング

第1相:動きづくり重視

  • 神経系の発達が盛んな時期⇒バスケだけでなく、いろんな遊びをしよう!
    (テレビゲームではなく、身体を動かす遊び:おにごっこ、ケンケンパーなど)
  • どんな動きでもバランスを保ち、動かせるようになることが重要

動きづくりの補助トレーニング

一人でできるコーディネーショントレーニング
リズム体操
  • リズム体操 レベル1
  • リズム体操 レベル2
  • リズム体操 レベル3

撮影協力:新潟清心女子中学校バスケットボール部

片足バランス
  • 片足バランス レベル1
  • 片足バランス レベル2
ボール回し
  • ボール回し レベル1
  • ボール回し レベル2
ボールオンボール
  • ボールオンボール レベル1
  • ボールオンボール レベル2
  • ボールオンボール レベル3
  • ボールオンボール レベル4
ジャンプ&ボール回し
  • ジャンプ&ボール回し1
  • ジャンプ&ボール回し2
ステップ&ボール回し
  • ステップ&ボール回し
ドリブル&ボールキャッチ
  • ドリブル&ボールキャッチ レベル1
  • ドリブル&ボールキャッチ レベル2
  • ドリブル&ボールキャッチ レベル3
ペアでできるコーディネーショントレーニング
棒相撲
  • 棒相撲 レベル1
  • 棒相撲 レベル2
棒バランス
  • 棒バランス
棒くぐり
  • 棒くぐり レベル1
  • 棒くぐり レベル2
  • 棒くぐり レベル3
振り向きボールキャッチ
  • 振り向きボールキャッチ レベル1
  • 振り向きボールキャッチ レベル2
ペアボールオンボール
  • ペアボールオンボール レベル1
  • ペアボールオンボール レベル2
  • ペアボールオンボール レベル3
ペア投げ上げパス
  • ペア投げ上げパス レベル1
  • ペア投げ上げパス レベル2
  • ペア投げ上げパス レベル3
ペアドリブル&ボールキャッチ
  • ペアドリブル&ボールキャッチ レベル1
  • ペアドリブル&ボールキャッチ レベル2
  • ペアドリブル&ボールキャッチ レベル3
  • ペアドリブル&ボールキャッチ レベル4
JBA公開コーディネーショントレーニング

第2相:柔軟性、スタミナづくり重視

  • 身長の伸びと心肺機能の発達による持久力が向上しやすい
    ⇒体幹の柔軟性や正しい呼吸を覚え、持久力強化トレーニングを効率的に行う
  • 身長の伸びが活発な反面、柔軟性が低下し、膝や腰などに痛み出やすい
    ストレッチをトレーニングと同じくらいしっかりと行いましょう

注意

痛みを我慢しながらバスケをしていると身長の伸びが停滞する可能性があります。
痛みがある場合、痛みが落ち着くまではストレッチ(柔軟性)やエアロバイク(持久性)などで痛みの調整を図ることをお勧めします。

スタミナづくり補助トレーニング

トレーニング
HIIT(高強度間欠的トレーニング)

「全力」と「休息」を繰り返すスタミナ向上トレーニングです。

トレーニング例

(色々アレンジしてみてください)

  1. サイドステップ(左右)/ハーキー/クロスステップ(左右)/もも上げ
    20秒全力で行い、10秒休息を挟んで次の種目を行う(4種類×2セット:計4分間)
    • サイドステップ 20
    • 休憩 10
    • ハーキー 20
    • 休憩 10
    • クロスステップ 20
    • 休憩 10
    • もも上げ 20
    • 休憩 10
    • 以上繰り返し

    サイドステップ/クロスステップは、左右に1ステップを全力で行いましょう。
    ハーキー/もも上げは、その場で行います。

    体育館など広いスペースで行う場合は、ステップを増やしたり、前後に移動したりアレンジしてやってみましょう。

  2. 縄跳び 二重飛び20秒/10秒休憩 8セット
  3. ダッシュ コート2往復24秒/24秒休憩 5セット

運動強度として、会話ができないくらい「きつい」と感じるトレーニングを週2~3回程度でがんばろう!!

第3相:筋力、スピード向上重視

  • 身長の伸び率が低くなってくると、筋肉量が増加する
  • この時期にはスクワットフォームやランジ姿勢などが正しい姿勢で出来ている事が重要
  • 正しいフォームでできていることが確認出来たら、重りを使用するレジスタンストレーニング、ジャンプトレーニングなどのパワーを出すトレーニングへ移行する

第4相:成人と同様のトレーニング

  • 身体はほぼ大人と変わらない状態に近づきつつあります。
  • セルフチェックで弱点を見つけ、必要な修正トレーニングを行い、パフォーマンス改善を行います
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